投稿日時 2016-06-19 18:49:14 投稿者 桧野 陽一 このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
投稿者コメント | |
磨織は時々、離れて暮らす両親に手紙を書いた。 返信が来ることもあった。それは主に、父からだった。 疎遠ではあるが、関係は、悪くはないのだ。 母は磨織のことを苦手としていたが、父は子供への情が薄いだけだった。 手紙の内容も、身内に宛てるものというより、儀礼的に返しているだけといった印象が強かった。 父は子よりも妻を優先した。だから今、住まいを別にしている。ただそれだけなのだ。 ……人間関係がうまくいかないのは、血筋かもしれません。 |
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